2019/03/14 18:28

「私の作品の模様は、殆ど象嵌なんですよ~」
と展覧会の際などに説明させていただくと、象嵌を知っている方は、
「えっ!象嵌なの?!すごい!」
と言っていただきますが、わからない方の方が多く、その際説明させていただくと、
「手間がかかるのね~」
と必ず言われます。
そう。めちゃくちゃ手間がかかるのです!
ということで、象嵌の手順を説明させていただきます。

象嵌とは簡単に言うと、模様を彫り、その彫った部分に違う色の土を埋め込み、少し乾いた際に余分な部分を削ると、彫った部分にだけ模様が入るという技法です。
1.やわらかい鉛筆、もしくは筆(墨汁)で下書きをした模様を彫っていきます。

2.違う色の土や化粧土を、彫った部分にうめていきます。
(*うめる土について→私の場合は、素地と同じ土に、約1~8%位の顔料を混ぜ合わせたものを使用します)

3.木べらなどでしっかり押さえうめ込みます。


4.少し乾いたところで、余分な部分を削り落していくと、彫った部分にだけ模様が入ります。

5.最後に上からしっかり押さえつけます。

6.押さえつけが足りなかったり、乾きすぎてからうめたり削ったりすると、このような”剥がれ”が起きてしまいます。
このように、象嵌はリスクも高い技法の一つです。

とにかく、象嵌は時間がかかるしリスクも高いので、陶芸作家仲間からも「バカじゃないの~?!」と言われるほど面倒くさい技法なのですが、私はこの象嵌という技法が好きなので、ついついこれでやってしまいます。

私の作品は、instagram の方でもご覧いただけますので、ぜひフォローいただけると嬉しいです!
何しろフォロワー少ない…(笑)

象嵌についてや作品について、何かご質問がある方は、お気軽にご連絡ください。